10日が期限の18きっぷがまだ2回分余っていていよいよヤバいので、昨日は4か月ぶりに讃岐うどん巡りをすることに。
まあ行き帰りが恐ろしく大変だったのだがそれはとりあえず置いておいて、今回の四国で「とんでもない」うどんに出会ってしまったので報告したい。
向かうは宇多津町。
高松市内でうどん屋を2軒まわったあと、そのまま電車を乗り継ぎ宇多津駅で降りる。
交通量の多い県道沿いを歩くこと約10分、目的のお店・「おか泉」が見えてきた。
ぼくは「セルフ」と呼ばれる、手っ取り早く説明するなら丸亀製麺のようなシステムが好きで、四国に行くとだいたい立ち寄るうどん屋はこのセルフ方式なのだが、ここは普通にメニューからうどんを注文するシステム。考えてみれば、この形式の店舗は長年香川でうどんを食べているがあまり記憶がない。
で、ここの店の売りは、なんと商標登録までしているという「ひや天おろし」。特筆すべきはそのお値段、なんと972円。300円前後で天ぷらひとつのせたかけうどんが食べられる香川界隈だとかなり割高な値段である。香川じゃなくてもかなり割高感はあるだろう。
しかしその割高感は、いざひや天おろしと対峙すると納得の一言しか出てこなくなる。
引いて撮影しても周囲の七味や爪楊枝入れが映り込んでしまうほど大きなエビ天がどーんと2つ。不用意なところにお冷を置いていたのがバレてしまった。いやそんな話じゃない。
中途半端にエビのしっぽを無視して撮ってみる。このうどん、麺が透き通るくらいきれいな色をしている。いまだかつてこんなきれいな色をしたうどんを見たことがない。こんなもの、絶対うまいに決まっている。
食べてみると、「噛み切れない」の6文字がピタリと当てはまるほどコシが強い。喉越しも良い。文字通り冷やしうどんなので、するするっとうどんが入っていく。天ぷらも2時間前うどん2杯食べた胃にまったくもたれず、さくさくっといただけた。
で、最後に残ったおだし。食べる前にレモンさっとかけてくださいね、と店員さんに言われてその通りに頂いたけど、まあなんとさっぱりしたおだしか。もうこの時点でぼくは衝撃に打ち震えていた。なんなんだこのうどん。こんな恐ろしいうどんを、香川はまだ隠し持っていたのか。
透き通るような色をした麺は噛み切れないくらいコシが強く、レモンをかけるとさっぱり塩気を感じないおだしに、3杯目でも全く胃にもたれない天ぷら。完璧すぎる。実は香川で数多く食べてきた中で一番値が張ったうどんなのだが、その価値は十分あり。讃岐うどんの真髄に触れた気がした。
— Shun (@ma_ru_ko_me) 2015年1月7日
冷やしうどんなのに、生姜が薬味で加わってるためか、食後店を出てもまったく寒い!と思わなかった駅までの帰り道。この日の香川はかなり暖かかったが、それを差し引いても冷たいうどんを食べた後とは思えなかった。ひょっとしたらあんな素晴らしいうどんに出会った衝撃が寒さを忘れさせたのかもしれない。
結局この2時間半でぼくはうどんを3杯食べたのだが、まったく「食べ過ぎた」と言う感覚がない3杯目だった。あのうどんならいくらでも食べられる。讃岐うどんの真髄に触れたような、そんな満足感を胸に、ぼくは岡山行きの電車に乗り込み帰路についた。
と、こうして記事を書いていてもなお、おか泉のうどんを食べたい衝動に駆られている。そんなに何度も食べに行けるような値段ではないが、いや~・・・もう1度食べたい。今すぐ食べたいなあ。。