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SH Diary.

かつて不登校だったひとが野球や遠出、日常とたまにちょっとまじめなことを書いてます。

「クッキングパパ」がただの料理漫画ではない、見どころ3つ

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今週のお題「最近おもしろかった本」

最近、ぽんと時間が空くと、「クッキングパパ」をひたすら順を追って読み返している。

クッキングパパ(131) (モーニング KC)

クッキングパパ(131) (モーニング KC)

最新刊、なんで東京ヤクルトスワローズのユニフォーム着てんだと思ったらこれ、グラゼニとのコラボらしい。

クッキングパパは福岡(博多)を舞台に、やたらとしゃくれたアゴがトレードマークの主人公・荒岩一味とその周囲の人々の様子を料理を通して描かれている作品。日本を代表するグルメ漫画と言えよう。

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で、これが、家にほぼ全巻揃っている。ぼくにとって小さい頃から唯一愛読している漫画が、これなのだ。

子どもの頃は料理描写とかにすげー、とか思ってたもんだが、大人になってちゃんと読み返すと、この漫画の見どころは料理以外にもたくさんあることに気が付いた*1。書き出すとキリがなくなるので、今回は3つに絞って取り上げてみる。
 

「おにぎらず」はこの漫画が元祖

これは、クッキングパパファンとしては声を大にして言っておきたい。

最近、ラップにごはんと海苔を平たく載せて包む「おにぎらず」という料理がやたらと流行っているのだが、このレシピがどこが元祖なのかご存じだろうか。そう、これもともとクッキングパパに掲載されていた料理なのだ。しかも1991年に発売された単行本22巻に収録されている料理。

うえやまとち先生も困惑していたが、ほんと「今更かよ!」感が拭えないのだ。
 

クッキングパパの中の世界がやたら狭い

この漫画にはやたらと登場人物がいる。そしてその登場人物たちは、ものすごく狭い世界で生活している。

例えば、荒岩の息子・まことの友人のみつぐが一目ぼれしたケーキ屋のお姉さんが荒岩の部下・工藤の実妹*2だったり、知らない間に荒岩の両親と荒岩の勤める会社の常務取締役が友達になっていたりする。果ては日本を飛び出し、海外で荒岩と登場人物がバッタリ、なんていうエピソードも珍しくない。

荒岩家はその料理センスを生かしてしょっちゅうホームパーティーをしているのだが、荒岩の部下・上司からまこと・みゆきの友人までが一堂に会してもりもり料理を食べている描写もしょっちゅうあり、その図はなかなかに壮観である。そりゃ確かに世界もやたら狭くなるよなー、と思う。
 

荒岩が料理を始めた理由が、泣ける

なぜ荒岩が凄腕の料理スキルをもつようになったか、これがまた泣ける。

元々荒岩は6歳のときに父を交通事故で亡くしている*3。荒岩の妹・味知はこのときまだ生まれたばかりなのだが、母は幼い2人を残して毎日働きづめの生活を送ることになる。幼いふたりの夕食は買ってきた惣菜が中心になった。

これに嫌気がさしたのは味知だった。癇癪を起こす妹に何か温かいものを、と兄である荒岩が卵焼きを作る。すると味知が途端に笑顔になるのだが、この笑顔を荒岩はいまもなお忘れることなく、その後毎日のように台所に立ち妹の世話をすることになる。

この話が転じて、荒岩は何故料理をするのか尋ねられると、「食べてくれる人が笑顔になるのを見るのが好き」とよく言う。荒岩本人の誕生日パーティーなのにひたすら料理を作る荒岩を見かねて代わろうとした部下たちに、「自分の作った料理を食べてみんなが笑顔になるのが最高のプレゼント」とやんわり断ろうとしたこともある。
 

この他にも、たくさんの見どころが・・・

楽しい料理シーンだけではなく、人と人とのぶつかり合い、社会問題などシリアスな題材を扱ったエピソードもある。その度にうーん、と考えさせられることもある。そして、博多の街の細かい建物の描写も見事。なんなら、登場人物が続々と進出する沖縄や東京、札幌の街並みまで丁寧に描写されているのもありがたい。

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福岡行ったら、セントラルホテルがクッキングパパの通りで思わず感動した。

ただの料理漫画かと思ったら大間違い。喜怒哀楽すべてを含めた様々なエピソードがあるからこそ、クッキングパパという漫画はめちゃくちゃ面白いのだ。

*1:ちなみに、出てくる料理は必ず作者のうえやま先生が実際に試作・味見して掲載されている

*2:この実妹、みつぐに一目ぼれされたときはかわいいキャラで登場するのに、その後やたらとガサツなキャラとして再登場する

*3:前述した「両親」とは、実母と再婚相手のことを指している

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