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SH Diary.

かつて不登校だったひとが野球や遠出、日常とたまにちょっとまじめなことを書いてます。

あなたは「黙って」話を聞けますか―あの不倫騒動へのクレームから考える

学校における授業態度とかそういう話ではない。

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普段の生活において「ただ話だけ聞いてほしい」と言う瞬間は誰にでもあると思うし、逆に友達から「聞いてよ!」と言われるときがあるかもしれない。ときには、そのためだけに喫茶店や飲みの席に友達を呼び出したり、あるいは呼び出されたりすることもあるだろう。

そのとき、あなたは「話だけを聞く」ことに注力することは出来るだろうか?

「話だけを聞く」ということは、聞き手側が許されるのは頷いたり、相槌を打つこと、あとは話し手の問いに答えること「だけ」である。その話を真っ向から否定しにかかったり、聞き手がべらべらと話し手に変身するのは当然ご法度。聞き手に発言権はよっぽどのことがない限り無いという認識でもいいくらいだ。

ということは、話し手が言葉に詰まったときに「早く話してよ」などと話の続きを催促するのもいけない。そんなときは、じっと話の続きが出るのをいつまでも待たねばならない。

いま、そんな人が世の中に求められている。
 

あの不倫騒動のクレームから考える『話を聞く人』の層の薄さ

そもそも、人は話したがりな生き物なので、話を聞くはずがいつの間にか自分が話し手になってしまうことは結構ありがちなのだが、実は本来の話し手にとってはそれがかなり迷惑となってしまう。

話を聞いてほしい、のだから話し手としては聞いてもらうだけで良い訳だ。だから、そこでああしろこうしろとアドバイスを求めてる訳ではない。そしてその『余計な』アドバイスが、時として話し手を大きく傷つけることだってある。

誰かに何かを聞いてほしい人は、これを恐れている。わたしはこう思ってるんだけど否定されたらどうしよう、と言う気持ちが、その人の本音を心の奥底にしまいこませることになる。こうなればますます本音が話せずにモヤモヤして、ストレスが溜まっていく。

いま、とある女性タレントとバンドマンの不倫騒動が大きな話題になっているが、その女性タレントがテレビに出たら10分に1000件ものクレームが殺到したそうだ。しかも大半は主婦層からのクレームだったというから驚きである。

僕はこの騒動は、別に怒ったってどうしようもない関係ない人が2度と出てくんなとか怒ってる方がゲスの極みじゃんと思っているのだが、この主婦層からの1分あたり100件のクレームは興味深いと思った。

以下は私見なのだが、たぶんこの1000件のクレームのうち、実際にこの女性タレントがテレビに出ることで大きな不利益を被った人はごくごくわずかだと思う。じゃあこのクレームはなんだっていえば、日頃かなりたまったストレスを女性タレントとテレビのせいにして発散しているような気がする。

旦那の問題、子育ての問題、親の問題などなど、主婦の悩みは多岐に広がるのを最近痛感している。仕事柄たまに子を持つお母さんと関わりがあるのだが、とにかく自分の悩みや話を受け止めてくれる人がいないという話をよく聞く。

それが不安に繋がり、やがてストレスへ昇華して、思わぬところで大きな問題を引き起こす。ばつが悪くはけ口がないと、さらにしんどい思いをすることになり、人を変な目で見てしまう。

よほど外に出てない限り主婦は家にいることが多い。そんなときにふとテレビをつけると、件のタレントが出てくる。私はこんなにも家族のこと子どものことで悩んで毎日辛いのに、なんでこの人は不倫していけしゃあしゃあとテレビで楽しそうにしてるの。こんなの許せない!!

・・・と、テレビにクレーム入れてるんじゃないか、と想像している。

こういうの、実はクレームを言ってる側を深く掘り下げてみると、誰にも相手にされなくて辛かったとか、ある意味クレーマー側が被害者だったりすることがよくある。そんなときに、ただ黙って話を聞ける存在がいればなんとかなったんじゃ・・・ということも、よくある。

なんか話が脱線してしまったな。

とりあえず、別にわかってくれなくていい、とにかく話だけ黙って聞いてほしい、という存在は、実は社会において大きな役割を持っている訳だ。
 

もし聞き手がアドバイスを求められたらどうすればいいか

それでも聞き手だって、話し手のその発言全てを肯定できるかと言えばそうはいかない。あんた何言ってるの?と話を聞いて思うかもしれないし、最後の最後で『どう思う?』と思わぬアドバイスを求められることもあるだろう。そんなときはどうすればいいか。

ひとつの手段として、最後まで話を聞き終えたら、『自分は』こう思う、というフィルターを通してメッセージを発する、というやり方がある。

みんなそう思ってるよ、とか間違っても世論として言わずに、あくまで個人の感想として意見を出す。こうすることで、話を聞いた上でアドバイスを求められたときもある程度はオブラートに包める。自分はこう思ってるけど、他の人はまた違うかもしれないよ、という含みを残す考え方だ。

ちなみにこれは『アイメッセージ』という専門用語で置き換えられる。そして、ここまで散々言ってきた話を黙って聞くという行動も『傾聴する』という言葉で表現できる。
 

『否定されるのが怖い』世の中

残念ながら今の世の中は失敗すると猛烈な勢いで関係のない人まで叱責してくる。件の不倫騒動もそうだが、自分の行動、悩みを非難されるじゃないかとビクビクしながら生きてる人は、かなり多く感じる。下手すれば、批判したりクレーム言う人でも実は否定されたらどうしよう、と思っている人もいる。

再度書くが、だからこそいま黙って話を聞ける人が貴重なのだ。

うまく相談に乗れないって人も、まずは話し手の一言一言を漏らさず聴くことから始めるとだいぶ違うと思う。これを書いてる僕だってアドバイスするのが苦手だからこそ、人の話は漏らさず聞こう、と思っている。まだまだ完璧な聞き手には程遠いけど。

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