昨日、今年初の仙台3連戦でさっさと勝ち越しを決め、パリーグ最速で10勝にのせて首位をきっちり固めた我らが千葉ロッテマリーンズ。福岡旅行記の通り、大阪開幕3連戦に参戦できなかった代わりに、先週あった福岡開幕3連戦の最終日に参戦することにした。
昨年8月末、バンデンハークにいいようにしてやられて以来のヤフオクドーム。こんな短いスパンで来るとは。
スタメン。涌井とソフトバンク・攝津という両チームの開幕投手同士の投げ合い。こりゃあ1点が重いゲームになるんやろうなー、と思っていたのだが、試合前に「おや?」と思う出来事があった。
それは中洲川端の商店街で「ゴリパラ見聞録」のロケが終わったあと。
ゴリパラの3人にサインと写真をお願いする列に並んでいると、突然隣に並んだご夫婦に声をかけられた。ちなみに諸事情で僕がロッテファンだということは周囲にバレている。
「ねえねえお兄ちゃん、今日ロッテの先発誰なの?」
「今日は涌井ですよー」
「え!涌井なの!あちゃー、こりゃ2敗1分けかなあ・・・」
「あれ?今日ソフトバンクって攝津ですよねえ?」
「今年攝津全然だめなんだよねえ・・・涌井なら今日も負けるかもねえ」
ウチも石川が寝違えてー、などとしばらく野球の話をしていたが、そのソフトバンクファンのご夫婦の悲観っぷりは正直かなり驚いた。確かに開幕戦で攝津が楽天相手に炎上していたのは知っていたが、そんな絶望するほどなのか・・・?
その疑問は、試合が始まってからやがて「納得」へと変わったのだった。
とはいえ、先手を取ったのはソフトバンクだった
2回裏、ファン仲間と談笑していたら、スコーンと一発打たれた。誰が打った?うわ、松田かよ。また調子に乗らせるバッターに打たせたな・・・。
遠巻きに「アツオオオオオオオ!」と叫ぶ松田を眺めていたら、そういえば今のホームランが開幕2週間で今年ロッテが打たれた初めてのホームランなことに気が付いた。この回涌井はさらに1点を取られる。観戦試合連敗中の暗いムードをまた持ち込んだか・・・と嫌な予感がする。
4回表、清田がテラス席に同点ホームランを打ち込むも、その裏またソフトバンクに勝ち越し点を取られる。涌井は本調子じゃない上に球数もかさみ、こういうのが攝津を立て直させるきっかけになるんだよなー、と思ったそのとき、急に試合が思ってもいなかった方向に転がり出す。
THE・ノーガード
あのご夫婦が言う通り、攝津が崩れ出したのだ。
あれよあれよと満塁になり、珍しくロッテ応援団が5回表からチャンステーマを演奏し出したその瞬間、細谷が見事にセンターへはじき返してあっさり逆転。角中はファーストゴロ・・・と思ったらホームはセーフ。今年導入された捕手衝突防止ルール(コリジョンルール)サマサマの追加点が入る。
これで攝津が交代。あのご夫婦の目論見がもろに大当たり。さらに2番手にバリオスが出てきた瞬間ロッテファンが拍手を送ったので「?」と思っていると、どうやら前々日同点に追いついたのがバリオスの暴投だったらしい。あ、そうだったの(全然観てなかった)。
で、そのバリオス、この日もバッティングセンター状態。デスパイネとアジャ井上がタイムリーをぶっ放し、気付けばこの回一挙7点。あまり得意じゃない福岡の試合でこんな点数が入るなんて、今年のロッテはやっぱり一味違うぞこれ。
その後、なんかものすごい点の取り合いになり、涌井は結局7回そこそこのピンチを作って降板。松永が軽く火傷しながら火消ししたと思ったら、8回に出てきた地元・大牟田高校出身の阿部ちゃんもなんかストライクが入らない。今宮の内野ゴロで仕方ない1点が入ったと思ったら柳田のタイムリーも出て8点目。
ギータ!ギータ!の大歓声が響くが、実はこのときロッテは既に13点取っていたので、大量失点の割にまったく痛くはなかった。むしろ、あっそんな点取られてたんだ、というような感覚だった。
オーイェー!細谷圭!
そして9回。清田のフォアボールの後アジャが一発ぶち込み15-8。さらに代打・井口さんが気付かぬ間にフォアボールで出たあと、中村奨吾がつないでランナー2,3塁として、この日4安打の細谷にまわってくる。
ちなみにサードランナーで出ている井口さんの代走・高濱が帰ってきたら、その瞬間ロッテがヤフオクドームで取った最多得点記録を更新する。ビジター応援席の願いはただひとつ、何が何でも高濱還して狙え16点目。
して、結果は。
【速報】千葉ロッテマリーンズ、細谷の一打でヤフオクドームでの史上最多得点記録更新! #chibalotte pic.twitter.com/wREaAXdW39
— Shun (@ma_ru_ko_me) 2016年4月7日
見事レフト前にタイムリー打って高濱と奨吾がホームイン。これで見事ヤフオクドーム最多得点記録塗り替え。てか、何が起こった細谷。6打数5安打って、あんた神だよマジで。
9回裏は引き続き阿部ちゃんが4人で片付け、はい大勝利ー。ヒーローは当然、この試合で規定打席に乗って堂々パリーグ首位打者に躍り出た細谷圭。今江が楽天に移籍したときはどうなることかと思ったが、今のところその穴を細谷がしっかり埋めてるのはでかい。
そういえばいつぶりに勝ったっけ?と思って思い返してみると、なんと昨年5月23日、清田の満塁ホームランでオリックスの金子千尋を打ち崩した試合以来の勝ちだった。甲子園→大阪×2→福岡→千葉→京都、と参戦している間ずーっと負けてたのだ。まさか連敗中2度目の福岡でようやく止まるとは・・・。
結果、鬼門で2勝1分け、しかも1分けも4点差追いついての引き分けという上々の成績で今年最初の福岡を後にした千葉ロッテマリーンズ。あれだけソフトバンク優勝と言う声が根強い下馬評をひっくり返してくれることを、僕は信じている。
それにしても、ソフトバンクの選手登場曲の歌手とタイトルを一緒に出すこの演出、良いなあ。