SH Diary.

かつて不登校だったひとが野球や遠出、日常とたまにちょっとまじめなことを書いてます。

無一文、のち、誕生日サプライズ

昨日は滋賀で仕事先の団体のミーティングだった。

京都駅のJRの改札でICOCAをかざすと残高は130円。そういえばこの間仕事で大阪の堺市に行ったときにチャージした分をほぼ使い果たしてたことを失念していた。こりゃあ着いたら乗り越し精算機に直行しなきゃなあ・・・でも財布にいくら入ってたっけ?とカバンに手をやる。えーと財布サイf

えっ。

iPad、文房具をまとめたバッグインバッグ、文庫本、ICOCAの入った定期入れ、はあるが・・・

あ、えっ、うそ、ちょ、
 
財 布 が な い 。
 
実は前の日、外でパソコンを使う用があったので、いつもとは違うカバンで外出していた。で、どうもそのカバンの内ポケットから財布を移すのをすっかり忘れて、普段使いのバッグで外出してしまったらしい。

いやいやちょっと待て。余裕で200円くらい運賃が足らない。

仕事の関係でよく封筒に交通費だけいただくことがあるのでそれが奇跡的に入ってたりして、とカバンをある程度漁ってみるも、そんな都合の良いことはなかった。いや、これは完全に詰んでいるのではないか。

家から京都駅までは、iPhoneケースに挟んだ回数券で移動していた。そして万が一財布がなくても、ICOCAに1000円チャージされていたら何ら問題はなかったし、何より会議場所が京都市内であれば回数券と一緒に持ってた市バス地下鉄カードが使えるので、コーヒーとおやつを我慢するくらいで済んだ。

手持ちで金目のものは今挙げたICOCAと回数券、市バス地下鉄カードしかない。後者2つはJRの改札内では使えないし、運賃が足らないことを考えると130円しかチャージされてないICOCAもほぼ役に立たない。つまりこの時点で僕は、京都駅の改札内で現金を一銭も持っていない、要するに無一文状態になっている訳だ。

え、ちょ、これ、どーすんの?「なんて日だ!」*1という言葉を思わずゴクリと飲み込む僕。

パッと思いついたのは、事情を説明してJRの改札を出て、再び回数券を使って1度帰宅して財布を取って再び滋賀を目指す作戦。幸い回数券は残回数に余裕がある。しかしこれをやると、会議には1時間か1時間半の大遅刻となってしまう。家に帰ったその瞬間心が折れて「会議休みます」となるのは目に見えている。

となれば、誰かから1000円を借りるしかない。野口さんがひとりいればなんとかなる。しかしこういう場合誰を頼るべきなのか。こんなところでばったり知人友人に遭遇できる方が奇跡である。イヤホンからはチャットモンチーが流れてるのに、脳内BGMは桃鉄で破産したときに流れるあの悲しげな音楽。

所持金がマイナスになったときみたいにどっかの土産物屋や果樹園を売る手段なんてないし、貧乏神が勝手に何かを売り飛ばすこともない。ていうかどんだけ安い値段でも貧乏神が何かを売り飛ばしてくれたほうがむしろ嬉しい。バキュームカードとかを買って来たら非常に困るが。

銀行のカードも手元にないのでとりあえず1000円だけ引き出す作戦も使えない。なるべく遅れることのないよう会議先へ向かうことを考慮すると、残された手段はほぼ限られていた。130円のICOCAで電車に乗って、会議先の最寄り駅でうちの団体の誰かスタッフを呼び出すしかない。

グループLINEに改札で1000円貸してください、と救難信号を発信して、僕は琵琶湖線に乗り込んだ。正直、大きな賭けだった。あんな憂鬱で不安な気持ちで琵琶湖線に揺られる人間も、多分そうはいないだろう。

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乗る電車の時間も明記してSOSを発すると、全員すまんギリギリにしか着かないという返答だった。こういうときに限ってものすごく時間に余裕がある。会議先の最寄り駅で降りた僕はある程度待つ覚悟はできていたので、誰かスタッフが着いたら待合室に来てくださいとだけグループLINEに残しておいた。

が、一向に他のスタッフからの連絡がない。今この世界で信用できるのはうちの団体のスタッフの誰かしかいないというのに、来る電車来る電車目を凝らしてもうちのスタッフの姿はない。ていうか、ギリギリってどういうことだろ?

ここで僕は、究極の「ウルトラC」の作戦を頭に置き始めていた。今いる駅から数駅行くと、近所に親戚の家がある駅がある。もしも会議が始まる19時以降誰もスタッフが捕まらないのなら、遅刻覚悟で適当な電車に乗って親戚宅の最寄り駅へ行って、とりあえず改札を出るだけのお金を借りるしかない。

次の電車を見送って誰もいなけりゃそうしよう・・・と思ったその瞬間、ついにグループLINEが動いた。弊団体代表が改札まで来て1000円を貸してくれるらしい。こういう人が救いの神だと思った。かくして僕は1000円を受け取り、ICOCAにチャージして無事改札を出た。ちなみにこれで帰りの電車賃もできた。

しかしここで「おや?」と思った点がひとつあった。

改札で僕に1000円を渡すと、じゃオレ先行ってるから、とやたら大急ぎで出口へ走っていく救いの神こと弊団体代表。確かに代表はバイクで駅まで来ているはずなのでそれが心配だったのかな?と思ったが、それにしてはあの慌てっぷりはなんかおかしい。

実はここまで、僕はとある壮大なドッキリにまんまとハメられていた。さっさと駅から消えた代表も、単なる前フリでしかなかった。

そんなこととはつゆ知らず、とりあえず無一文と残高不足のダブルパンチで改札を出られない大ピンチを命からがら抜け出したどころか家に帰れる見通しも立ち、ほっと一安心しながら会議先の扉を開くと、

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なんだこれは?

まさか、「お前なんで財布忘れたんや!」と説教されるんじゃないだろうな?と内心びくびくしながら、書かれたとおりに矢印の方向に進むと、めちゃくちゃ驚いた。

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そう、超私事ながら、昨日で僕は26歳になったのだった。そんな日に僕はえらいミスを犯していたのだ。

で、たまたまミーティングと僕の誕生日が被ったということで、スタッフは僕のためにまあ大がかりなサプライズを仕込んでくれていたのだった。もちろん「ギリギリにしか着かない」というのは大嘘で、夕方からこの飾りを準備してくれていたらしい。

スタッフ曰く、思った以上に早く会議先の最寄り駅に着く連絡があったために焦ったが、僕が無一文状態だったのをうまく利用してわざと待合室で足止めさせて、ほぼ準備が完了したころに代表が1000円を改札へ届けに行ったのだそうだ。そ、そういうことだったのかーーー。

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サプライズはこれにとどまらず、「この人から電話がかかってます!」とiPhoneを渡されて恐る恐る出ると弊団体の元スタッフだったり、突然元インターン生がシャンパン持って現れたり*2、しまいには現役インターン生からビデオレターまであったりして、何から何まで素直に引っかかってしまった。

ふだんものすごく真面目に仕事に取り組むインターンの学生がなぜか最初から最後まで本田圭佑のモノマネだったので爆笑していたら、今度はその日の会議の様子までムービーで流れて来た。代表に1000円借りた直後なだけに平身低頭で現れた僕に、誕生日おめでとー!とサプライズを仕掛けるスタッフたち。

後で聞いたら、このへんすべて今日のために仕込んでいたらしい。

なんだか申し訳ないなあ(財布の件含め)と思うのと同時に、この団体に入って3度目の誕生日でここまでしてもらえるなんて、とものすごく感謝した。たぶんこのメンバーじゃなかったらあっという間に離脱していただろうし、仕事や興味の幅も広げられていない。ほんとに良い団体で仕事してるなあ、と思う。

この間のエントリにも書いたけど、26歳は自分のやれることできることをコツコツやりながら、仕事の上では「先生でも友達でもない」関係で小中高生を温かく見守って行けたら、と考えている。変な意味ではなく、三河屋のサブちゃんのような、近所のお兄ちゃんみたいな感じで。

京都駅で財布を忘れたことに気付いたときは「なんて最悪な誕生日なんだ」と思ったけど、こうやってサプライズに見事に引っかかったり、TwitterFacebookなどでたくさんたくさん祝福のコメントをもらったりして、一生忘れることのできない誕生日になった。

というわけで、26歳の僕も、引き続きどうぞよろしくお願い致します。

*1:(C)バイきんぐ小峠

*2:しかし僕は飲めないので乾杯だけしてあとは元インターン生に飲んでもらった

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