JRの踏切事故防止CMの矛盾点をどうしてもツッコませてほしい
JR西日本が踏切事故防止のために新たなCMを作ったらしいのだが、そのロケ地が見事に土地勘のある場所だった。
一昨日乗った電車がモニター付きの電車で、パズドラのCMのあとにこのCMが流れたときは思わず「おおう」とたじろいでしまった。そういえば岐阜に住んでいた頃、SKE48の松井玲奈が自宅から歩いて10分もかからない場所でドラマのロケをしていたときもちょっとたじろいだ。よく知ってるところがロケ地になるとたじろぐ癖は変わらない。
が、なぜか今回のこのCMを観て、ぼくは何とも言えない違和感を覚えた。
土地勘ある人が一斉にツッコんだ「この少年何がしたいん!?」
こないだちょうどその場所を通ったので写真を撮ってみた。

一番最初、少年がカメラのほうに向かって猛ダッシュするシーンはまさにこの場所。フェンスに引っ掛けてある黄色いごみ収集用のネットがまたリアルである。その後少年は女の子との待ち合わせに遅れるのを阻止するべくダッシュするも、あえなく画面奥の突き当たり右にある踏切に引っかかってしまう。
・・・ん?
あらためて、地図をもとにこの行動を解説しよう。

この地図は説明するうえで特に必要のない道路や施設は端折って書いてます。
最初のシーンは青丸の場所。そして少年は青矢印の方向へ猛ダッシュし、赤丸の踏切に引っかかってしまう。
どうだろう、このCMのストーリーと実際の位置関係を照らし合わせると、明らかに少年はタイムワープかなんかしてない限り行動に辻褄が合わないことが分かって頂けただろうか。
ちなみに、少年が走っている方向をずーっと行くと駅の入り口があるので、わざわざあの踏切に引っかかる必要はない。それに例の踏切は、最初少年がカメラの方向に猛ダッシュするシーンの後ろにもハッキリと映っているし、その後の少年が慌てて踏切を渡るシーンはアングルを考えると最初のシーンとほぼ同じ場所で撮られているはず*1。
ロケ地らへんをよく知る人がTwitterで「この行動血迷いすぎだろう」とツッコんでいてさすがに笑ってしまった。
踏切事故防止 >>>>> 実際の道順
このCM、他にもやたらとツッコミどころがあるのだが、まあ世間一般に「踏切事故を無くす」というテーマを伝えるには、どう移動してどこの踏切で引っかかって、なんてどうだっていいんだろう。よくよく考えると当たり前の話でもある。そしてこういうCMやドラマにはそういうツッコミどころがたくさんあるに違いない。
けど、あの辺に土地勘のある人は、そんなメッセージより「この少年は一体何がしたいのだ」と言う方で頭がいっぱいになってるんじゃないかと思う。事実ぼくがそうだし・・・。
*1:最初のダッシュのシーンと踏切を渡るシーンに共通して線路沿いに同じ看板が映り込んでいるのがわかる