SH Diary.

旅行記、ときどき野球。

「そうだ、『さわやか』に行こう」

お盆休みの早朝6時45分という時間に目が覚めてしまった。今日は仕事の日でもなく、予定も22時からZoomの定例会のみ。それまで半日以上どう過ごす?

寝ぼけ眼のベッドの上で出た結論が、このエントリのタイトルである。

片道5時間くらいかけて静岡まで出向き、「げんこつハンバーグ」食べてとっとと帰宅するだけ。

月末に所用で使う予定だったので18きっぷを前日に購入していた。始発はとっくに行っているが今回は「さわやか」を堪能できればそれでよい。別にひとり行動だし、現地で誰かと会食するわけではないので感染リスクも低いだろう。

乗換案内で軽く電車の時刻を調べると、いま出れば浜松駅には12時過ぎに着ける。お盆のこの時間帯はそこここ満席になってるだろうが何分このコロナ禍である。さすがに鬼のような混雑にはならないはずだ、と着替えてかんたんに荷造りして家を出た。ちなみにかんたん過ぎて充電器を忘れた。

米原、大垣、と乗り継いで豊橋。時刻は11時半前、もう「さわやか」が開店しているので、さっそく待ち時間案内を開けてどこの店に入るかを決める。

22時にZoomにログインしなきゃいけないことを考えると、夕方には東海道線を西に戻る必要がある。なので今回は静岡市内まで行くのは断念し、浜松近郊の店舗に絞った。さらに駅から歩ける範囲にある店舗にまで絞ると候補は相当少なくなる。

第1候補は、浜松駅のひとつ手前・高塚駅から徒歩5分にある高塚店。ここは割と穴場で何度か利用したことがある。ここがダメなら、浜松を越えて2つ先の豊田町駅が最寄りの豊田店が第2候補。ただしここは駅からそこそこ歩く。この炎天下の長時間徒歩移動はなるべく避けたい。

そしてもうひとつ、最近浜松駅横の遠鉄百貨店のレストラン街にも出店した「さわやか」がある。しかしここは確実に混むだろうとかなり優先順位を低く設定していた。実際、11時半前に豊橋駅を出た時点で20分待ち。着くころには40分待ちでもおかしくない。ちなみに高塚店はこの時点で待ち時間5分だ。

ところが、東海道線の車窓に浜名湖が広がるころ、いきなり情勢が変化する。

いつの間にか第1候補の高塚店の待ち時間が25分に膨れ上がっていたのだ。それだけならまだしも、増えると思っていた遠鉄百貨店の待ち時間がなぜか20分のまま動かない。これは完全に想定外だった。こうなってくると完全に捨てていた遠鉄百貨店も候補に入ってくる。

そんな折に聞こえてくる「まもなく高塚」のアナウンス。

ここで降りて30分近く待つか、それとも微々たる待ち時間差の遠鉄百貨店に向かうか、はたまた浜松駅を通り越して豊田町駅へ向かうか。

出した結論は、これだった。

アクトタワーがそびえる浜松駅。久しぶりに降りた気がするが今はそんな余裕がない。反対側の遠鉄百貨店へ急ぎ、7階のレストラン街で「さわやか」の整理券をゲットする。

高塚店は待ち時間が膨れすぎた。ということで遠鉄百貨店か豊田店のどっちか、になるのだが、豊田店は豊田町駅からの炎天下の徒歩移動がさすがにネックだった。それに浜松駅から豊田町駅に向かう電車の乗り継ぎも大して良くなく、これなら移動中に遠鉄の店舗に入れるのでは?という結論だった。

電車を降りた時点で20分待ちだった遠鉄百貨店も待ち時間がやや膨れ、自分が取ったタイミングでは結局27分待ちになっていた。しかしその間に高塚店の待ち時間は30分を超えていたので、これでも遠鉄百貨店に流れるほうが時間は短く済んでいる。

三密防止のために代表者ひとりが待つように言われたが、代表者も何も自分ひとりしかいないので結果的にここで待つことになった。普段「さわやか」に行くときは人の多い時間を外して店に入るので、こうして長時間待つのは久々のことである。

とはいえ、遠鉄百貨店内でWi-Fiが通じていたので、待ち時間はiPadYouTubeを観れたのは大きかった。もちろん百貨店内なのでほどよく空調も効いていてこの選択は正解だった。お盆の真っ昼間に浜松駅横という好立地の店舗に30分で入れたのも短すぎる部類であろう。

ちなみに同じく最近できた御殿場アウトレットの「さわやか」は、こんなときでもあっさりと300分待ちという目を覆いたくなる待ち時間を叩き出していた。30分待ちではない。300分である。途中から待ち時間が出なくなったので、どうやらさっさと受付を終えてしまったようだった。

というわけで、今回の注文はいつものげんこつハンバーグにオニオンソース、あとトッピングに刻みわさび。

以前、この刻みわさびを試したときは店員のすすめで裏メニューのステーキソースをオーダーできたが、今回は確認するのが億劫だったのでオニオンソースにした。

結論から書くと、オニオンソースと刻みわさびはいっしょにしないほうがいいな、と思った。いつも僕はソースはあとがけでお願いして、卓上の塩コショウをガリガリと削って左のハンバーグを食べる。で、右にドバっとソースをかけるのだが、こうすると刻みわさびが浮くのだ。

この使いどころが本当に難しい。ためしに刻みわさびとオニオンソースを合わせてみたのだが、オニオンソースの味が強くて刻みわさびの風味が完全に死んでいた。やっぱり「ソースなし」か「ステーキソース」が通るかどうか聞けばよかったなー、とやや後悔。

さわやかの幹部の方、もしこれを読むことがあったのなら、ソースという形で刻みわさびを選べるようにしてほしい。もしくはステーキソースをラインナップに加えるか、ソースなしの注文大歓迎!みたいなことを書いてもあり。刻みわさびをもっと活かしてほしい、と切に願う。

なんか珍しく文句を書き連ねてしまったが、いつもどおりのおいしい、おいしいげんこつハンバーグだった。やっぱり思いつきで来て正解だった。食事以外はマスク着用だとかいろんな厳しいルールこそあったが、まったく変わらない味に安堵しながらさっさと店をあとにする。

ところでさっき「充電器を忘れた」と書いたが、実は家の鍵も忘れて出てきていた。あいにく家族が20時まで帰らないので、それまで家に入れないことに気がつく。さわやかで食事後とっととまた5時間かけて京都に戻るつもりだったが、しょうがないので予定を変更。

弁天島駅で降りて、久しぶりに弁天島海浜公園でこの太陽の下浜名湖をぼーっと眺める。湖からの風が非常に心地よかった。ちなみに最初は「さわやか」から連食の形で、浜松駅の「五味八珍」か「石松」で浜松餃子をいただこうかとも思ったが、さすがに胃袋に空きがなかった。

さらに豊橋駅で、翌日の親戚の集まりに備えて手土産を買う。少しでも経済を回そうと、ド定番だが藤田屋の大あんまきを4本と、豊橋でも売ってるうなぎパイミニを1袋。翌日の親戚の集まりではこの大あんまきが非常に好評だったので、買って帰ってよかった。

そして、うなぎパイを買おうとして間違えて入った店で気になる品物を発見。

東三河の認知度120%」なるポップ付きで並んでいたこのピレーネなる洋菓子。非常にうまそうだったので中でも気になったブルーベリー味を買ってみると、なんと中のクリームからブルーベリーの果実そのものが2,3個出てきた。普通にびっくりした。そして甘すぎない甘さが非常に美味。

ちなみに愛知には多くの知人友人がいるのでリサーチしたところ、三河の人すら知らないという意見も多かった。どうやら矢作川桶狭間を越えていないようだ。めちゃくちゃ局地的な認知度である。

それでもまだ時間が余ったので蒲郡駅でも途中下車。なんか三河湾でも眺めようかなあと思ったが埠頭のような場所に行き当たった。もう少し行けば公園もあったが、いよいよタイムリミットなのでこの1枚で断念して即座に駅へバック。Zoom開始の1時間前に帰ってこれた。

コロナ禍で18きっぷを使ったのははじめてだったが、お盆とは思えないほどどの電車も空いていた。例年この時期はコミケのはずなのだが、東へ向かう東海道線は京都から浜松まで誰も隣に座ることがなかった、というのがその異常さを示していると思う*1

確かに新型コロナウイルスに罹患するのはイヤだ。でも大好きなお店や美味しいものを出すレストランが、コロナ禍で経営困難になって店を畳んでしまうのも同じくらいイヤだ。経済が回らなくなったツケはいつだって遅れてやってくる*2。今大丈夫でも来年再来年はわからない。

大垣から豊橋への移動中、こんなツイートが目に入った。これがまさしく僕の意見そのものだ。今回もマスクはほとんど外さず、事あるごとに手指の消毒をしながらの旅だった。これくらいなら別に心理的負担はない。だからもう「あえて」また全国各地をウロウロすることにした。

ということで、今夏の残りの18きっぷはあと3回。所用で使う分もあるが、さて次はどこへ行こうか。

*1:ソーシャルディスタンスもあるんだろうけど

*2:バブル崩壊後、自殺者が増えたのは崩壊してから2~3年経過したころだった