SH Diary.

旅行記、ときどき野球。

2021秋・どこでもきっぷで西日本右往左往2000km【1日目:山口・九州編】

昨年、JR西日本が「どこでもドアきっぷ」という、九州四国も含めた上に新幹線や特急まで乗り放題で土休日使用18000円という、もはや狂気の沙汰じゃないかとしか思えないきっぷを売り出していた。しかし、このきっぷには、「2人以上での使用」という何気に厳しい制約がついていた。

基本的に旅行はひとり移動(で、現地で誰かと落ち合う)というスタイルの人間には、これが何よりもキツイ。休みを取るよりもキツすぎる。というわけで、指をくわえたまま発売期限の終了を迎えるしかなく、ついに使う機会がなかった。

ところが今年、リニューアルして「どこでもきっぷ」と名を変えて出てきたきっぷは、九州四国が範囲から外れて22000円に値上げされたものの、「2人以上での使用」の制約がとうとう取っ払われた。

ってことは、使える!!!!!!

というわけで、10月最後の週末にチケットを押さえ、ついでに有給も取得して、3日間の放浪の旅へと出かけた。
 

京都→新大阪

まずは新大阪へ向かうわけだが、朝6時の京都から大阪方面は新快速が走っていない。したがって快速電車か延々各駅停車で移動するか、になるわけだが、それこそ京都~大阪なんて毎朝乗ってることもあって、快速でも各駅停車でも非常に味気ない。

で、なんかいい方法はないかと思っていたところに、旅のスタートにうってつけの電車をひとつ見つけた。新大阪からの乗り換えにも間に合うし、だったらもうこれに乗るしかない。

というわけで、関西空港行き特急「はるか」号。相変わらず車内はハローキティで埋め尽くされている。もちろん自由席に乗ったわけだが、意外と新大阪で降りる客が多くて驚く。
 

新大阪→新山口→山口

新大阪からは新幹線「さくら」に乗り換え。

この「どこでもきっぷ」は基本特急自由席利用なのだが、6回だけ指定席を確保することができる。この6回の使いどころが非常に重要だが、迷わず1回目はこの「さくら」に投入。ちなみに「さくら」号は自由席と指定席で座席がぜんぜん違うのがポイント。

福山あたりまでなぜか自分の周囲に子ども連れが多かったのだが、広島くらいまで来ると車内は落ち着いてくる。というか、まだ朝の8時半だというのに広島にいるのは、普段18きっぷで移動することの多い自分としてはなかなか衝撃である。

京都から広島なんて、始発で出ても昼にしか着けないのに。

で、下車駅・新山口に着いてもまだ9時15分である。普段なら出勤して仕事始めてるくらいの時間だ。

ここから山口線ディーゼルカーに乗り換えて20分ばかし、部活の団体に紛れながら山口県の県庁所在地・山口駅で降りる。ちなみに新山口から同行者数名と合流していて、

山口県立美術館で古代エジプト展を見物。

その後お昼に瓦そばをいただき、

瑠璃光寺を見物。五重塔立派ですね。
 

山口→新山口→博多

新山口まで戻って再び「さくら」で博多へ。久しぶりの九州!

とはいえ、今回は翌朝にはとっとと博多を発つ予定にしているので、意外と時間がない。この時点で17時前、いくら西にいるとはいえあっという間に日没が来てしまう。日が沈む前にどうしても行きたいところがあるので、ちょっと急ぎ目に地下鉄へ・・・

の前に、博多バスターミナルで「むっちゃん万十」をテイクアウト。安定のハムエッグ、これはやはりうまい。
 

博多→西新

改めて地下鉄へ乗り込み、西新駅で下車。ここの近くに元寇防塁があるのでまずは見物。今回の3日間の行程では、本業の社会科教員として資料を収集する時間というものも多く設けている。おかげで授業の幅も広がることになった。

そして福岡で一番見たかったものがこれ。僕はテレビ西日本TNC)という放送局の『ゴリパラ見聞録』と『華丸大吉のなんしようと?』という2つの番組が大好きで、しかも両番組の広告が並んでいる、となれば見に行かねばならぬ、というわけで。

ちなみにさっきいただいた「むっちゃん万十」を知ったのは他ならぬ『なんしようと?』である。

その後ヤフオクドーム・・・じゃないや、PayPayドームまで来るころにはすっかり日没。どうでもいいけど、結局「ヤフオクドーム」と言う癖が抜けないまま今年の野球シーズンが終わってしまった。

東京ヤクルトスワローズが優勝した(その後日本一になった)のでヤクルト発祥の地を拝んだが、もはや真っ暗であった。
 

唐人町→天神

ここまで来たらもう最寄り駅は唐人町駅になるので、そこから天神まで地下鉄に乗る。ここからは、ひたすらに食べる時間。

まずはご存知「天ぷらのひらお」。「天麩羅処ひらお」としてリニューアルしてはじめて来た。大名の店舗に行ったのだが、さっき調べたらアクロス福岡にも入っててびっくり。こっちのほうが近かった気がするぞ。

感染症予防対策で、名物イカの塩辛はあらかじめ皿に盛られたものが出てくるスタイルに。とはいえ食べ放題であることに変わりないのがうれしい。しかもご飯が新米使用ということでいつになく美味かった。超久しぶりだったという補正もあるかもしれないが。

食べ終わって店を出て天神駅方向に歩いていると、ソラリアステージのあたりでこのご時世にやたら密になっていて「なんだよこれ」と思っていたら、高市早苗氏が演説やってた。ちなみにこのとき衆院選前日の19時50分。ハロウィンの混雑はありそうだと思ったがこの混雑はさすがに想定外。

そそくさと人混みから離れる。

それよりもショックだったのが天神交差点のこの光景!

ここに昔「天神コア」という商業施設があった。よく「クッキングパパ」にも出てきたこのビルのこの看板が好きで、勝手に天神といえばこれ、というイメージを持っていた。ちょっと前に閉業したという話こそ知っていたがいざ解体されると寂しいものがある。

さらに春吉橋の方向に歩いていると、福岡に行くと必ず買って帰るクロワッサンの店「三日月屋」を発見!どうもわりと最近オープンした店舗だったようだ。もうここで買っちゃえ、と喜び勇んでクロワッサンを爆買い。もっと買えばよかった。

春吉橋まで来れば予約したホテルは地下鉄に乗るより直接歩いたほうが近い。充電も心許なかったのでここで散歩を切り上げてホテルにチェックインする。ところが、予定していた場所をひとつ寄り忘れていたことに気がつき、財布とスマホだけ持って手ぶらでホテルの部屋を出る羽目に。
 

博多→中洲川端

そのまま博多駅から地下鉄に乗り、2駅先の中洲川端駅で降りる。乗った電車はJRの車両だったようで、なんか床にQRコードが敷き詰められている。

寄り忘れていたのは「中洲」。さっき通ったのに、っていうか飲みにきたわけじゃなくて、社会科教員としてのお仕事。地理の授業で川の地形を説明するときに「中州」の画像が欲しかったのだ。夜だったけどまあこれでわかるだろう。

そのまま中州の端っこを求めて、またキャナルシティから春吉橋の方まで歩いてきてしまった。

前述したが、ここまできたら宿泊先のホテルは歩いたほうが近いので再びてくてく歩いてホテルに戻り、明日の予定をざっと確認して1日を終えようとしたのだが、なんか小腹が減った。

実は明日の朝は「ウエスト」に行こうとしたのだが、なんとなしに調べたら最寄りのウエストのオープンは昼前ということが発覚。明日は遅くとも8時前の新幹線に乗らないといけない。ってことは、あ、じゃ朝食ウエスト無理やん。

・・・うーん、だったら、今行っちゃう?

というわけで、再びホテルを後にして、近くの「ウエスト」へ。

23時半の丸天ごぼ天のせうどん、あまりにも背徳すぎる味で超絶うまかった・・・。

これでほんとに1日目が終了。明日朝起きれなければ計画が破綻する2日目、まず寝坊しないかどうかが不安になりながら、布団に入ったのだった。

2日目はこちら↓