SH Diary.

旅行記、ときどき野球。

「おいない百景」に影響されて真夏の三重へ

最近、「バッテリィズ寺家の三重おいない百景」(以下「おいない百景」と表記)というYouTubeをよく観ている。

観ているうちにめちゃくちゃ三重へ行きたくなったのだが、ちょうど7月の末に名古屋に行く予定があり、そのついでに三重へ行くことにした。三重は日帰りでも全然行けるが、名古屋まで足を伸ばすことを考えると行けるスポットが限られるのでホテルを確保。1泊2日のミニトリップとなった。
 

大和八木→鳥羽

今回は最終的に名古屋まで行くこともあり、近鉄のほか名鉄と南海も乗り放題になる「3・3・SUNデジタルフリーきっぷ」の2日間版を利用。どう考えても大阪難波より和歌山方面の南海電車を利用する見込みはないが、まあ仕方ない。QRコードを改札にかざすタイプのきっぷは初めて使う。

本当は大和八木から急行を乗り継いで三重方面へ行くはずが見事に寝坊してしまい、適当な電車で移動していたら大和八木で降りた5分後に賢島行きの特急が出ることに気がついたので、もういいや、とそのまま特急に乗ることにした。どこで降りるか迷ったが、適当に鳥羽まで行くことに。

そこかしこにミジュマルがいる鳥羽駅。

10分ほど歩いてミジュマル公園を見物するが、雲ひとつない晴天で遮るものなく日光が直接当たるので、めちゃくちゃに暑い。

しかしそのおかげで「夏の海」を眺めるには最高のシチュエーション。

前回鳥羽へ行ったときにこんなんできたんやな、と気がついていた「鳥羽マルシェ」を覗く。あと15分もすればレストランが開店し、海鮮丼もいただけるようなので昼食はここで決定。

外のテラス席で半裸で日光浴をしているおっさんが視界に入らない席を取り、海を眺めながらなんともおしゃれな海鮮丼をいただく。

食後にはデザートにレッドパールといういちごのソフトクリーム。外に出た瞬間からいきなり溶け出すほどに暑い。
 

鳥羽→二見浦

鳥羽からは久しぶりに夫婦岩へ行くことにした。ここは近鉄では行くのが難しいので、鳥羽からJRの「快速みえ」でひと駅、二見浦駅を目指す。

正午を過ぎてどんどん気温が上がってくる。しかもさっき書いたように雲ひとつない晴天のため日陰がまったくなく、帽子を被っているとはいえかなり過酷な暑さが直撃する。

二見浦駅から夫婦岩へ行ったのは15年ぶりぐらいなのだが、こんな駅から遠かったっけ?と思った。それはこの暑さの中で日陰もないところを延々と歩いたからなのかもしれないが、夫婦岩を拝んだのは駅を降りて約30分後のことだった。しかし風景はすばらしい。

夫婦岩は「二見興玉神社」という神社の中にあるもので、夫婦岩の先にも参道が続き、最終的に伊勢シーパラダイスなどの施設があるエリアへたどり着く。が、そこまで行くと帰りの二見浦駅までで確実にへばるなと判断して、夫婦岩で折り返して駅方向へ戻ることにした。

本来はこのあたりで泊まることも考えていたが宿泊費が高かったのでやめた。しかも小学校の修学旅行で行ったときに宿泊した旅館はなんと廃業していた。そのへんも見て回ったため、もう1時間ほど、雲ひとつない酷暑の中を歩き続けている。いよいよ体力的にも限界になってきた。

と、目の前に見えた文字。「赤福氷」。

行列がなかったこともいいことに、気がついたら目の前に抹茶色をしたかき氷が運ばれてきていた。食べ進めるとあんこ、そして餅が入っているのも嬉しい。「おいない百景」でママタルトが感動していたのはこれか、と無心でかき氷を頬張り続ける。

この文字がなければ、おそらく二見浦駅までもたどり着けていなかっただろう。しかも駅に着いてもこのままなら30分近くこの暑い中駅で待つ必要があったため、あまりにもよすぎる時間つぶしにもなった。
 

二見浦→伊勢市

再びJRで伊勢市へ。たった2駅であるが、ここからも外を延々と歩き続ける予定なのでここでしっかり涼んでおく。

伊勢神宮・外宮へ。

そのまま内宮へ向かってもよかったが、外宮前に「伊勢市歴史博物館」という記憶にない博物館があったので、涼みがてら立ち寄ってみる。どうやらこの4月にオープンしたばかりらしく、建物全体がめちゃくちゃキレイ。

伊勢市は日本を東西に貫く断層帯「中央構造線」の影響で、市の北部と南部で地層がまったく違うとのこと。で、この中央構造線が、この伊勢市歴史博物館の目の前、もっといえば外宮あたりをスパッと通っていると推測されているらしい。

ということは外宮前交差点で撮ったこの写真に中央構造線が通っているはずなのだが・・・流石によくわからないな。
 

外宮前→内宮前

外宮前からたまたま直行臨時バスが来たので内宮へ向かった・・・のだが、降りた時点でものすごく法被を着用した人とすれ違う上、宇治橋の左側にかたよって謎の人だかりができている。ただ事ではない雰囲気にたじろぎつつ覗くと五十鈴川の中に入ってなにやら神事が行われているらしい。

なんだろう?と思って境内に向かって歩いていると、急に警備員から道を迂回するよう指示される。流石になんだこれ?と思いその警備員に何やってるのか聞くと、伊勢神宮の境内へ式年遷宮に用いられる資材の神木を運ぶ行事を行っていると説明を受けた。

と、そのとき、横で待機していた法被姿の人がいきなり縄を持って向こうへ走り出した。人、と書いたがおそらく何百人、いや下手したら何千人といる。とたんに砂埃が舞い、奥のほうからそれはそれはものすごく立派な神木が運び込まれてきた。これはものすごいタイミングで内宮に来たようだ。

これが運び込まれた神木。

これは「お木曳(おきひき)」という行事で、式年遷宮の7年前と6年前の2度行われるという貴重な行事だった。今回見かけたのは川から運ばれる「川曳」*1というもので、なんとこの翌週には内宮まで愛子さまが視察に来られたそう。非常に貴重な行事だった。

参拝を終えて戻ろうとするとまたタイミングよく川から運ぶ瞬間に遭遇し、宇治橋の上から見守った。動画も撮ったが、エイヤー、の声とともに大きな神木が数本一気に運び込まれていく。思った以上に運ぶスピードが早く、とんでもない人数をかけて引っ張っていることがとてもよくわかる。

内宮の境内にもこのお木曳に参加した人たちが本当に大勢おり、いつにも増してとても神聖な気持ちで手を合わせてきた。

すぐ下流で神事が行われているとは思えないほど、境内の五十鈴川は静かだった。
 

神宮会館前→宇治山田

おはらい町からおかげ横丁まで来ると内宮前まで戻るより神宮会館前というバス停が近くなり、しかも数十円バスの運賃も安くなる。宇治山田駅まで向かったところで、「おいない百景」でたびたび登場している唐揚げ丼の「まんぷく食堂」が近いことを思い出し、立ち寄ってみることにした。

卵でとじた形の唐揚げ丼。とても美味い。

ここ伊勢は読売巨人軍の大投手・沢村栄治の出生地。宇治山田駅の前にある商店街を抜けると沢村栄治生誕の碑があるのだが、駐車場の一角にぽつんと佇んでいた。
 

宇治山田→津→近鉄四日市

このあたりで伊勢を離れて今日の宿泊地、四日市を目指す。まあ1時間弱、特急に乗るまでもない距離なので急行に乗る。

途中、津で買い物のため下車したのだが、思いっきり津の花火大会とバッティングさせてしまい、しかも改札があまりに混み合っているのでさっさと津を脱出したいのに、QRコードの読み込みエラーで改札に入れなくなるトラブルも発生。めんどくせーと思いつつ再び急行で四日市へ。
 

近鉄四日市→湯の山温泉

ホテルにチェックインし、スマホの充電も兼ねて1時間ほど休憩して、大きな荷物をホテルの部屋に残し身軽な荷物で再び近鉄四日市駅の改札をくぐる。

何やら派手な湯の山線の電車に乗る。しかしこの電車がめちゃくちゃ揺れて、途中いよいよ気持ち悪くなってきたところでようやく終点にたどり着く。

四日市を出たときはそこそこ混んでいたが湯の山温泉駅で降りたら自分とおじさんがひとり。そのおじさんも改札に出た瞬間迎えの車に乗って行ったので、街灯もなく煌々と駅だけが光る湯の山温泉に自分1人という状況。ここから線路沿いを戻っていく。

とはいえこの線路沿い、トンネルこそないが林の中を抜けていく歩道も途切れるような道なので、この夜の中通るのはなかなか勇気がいる。

林を抜けると向こうに花火が見えた。この日は津のほか桑名でも花火大会があったようで、方角的に見えるのはおそらくそっちだろう。

以前行って気に入った「アクアイグニス」の日帰り温泉で、今日1日炎天下を歩きつづけてたっぷりかいた汗と、伊勢神宮のお木曳で浴びた砂埃をさっぱり流す。ようやく涼しくなってきた夜風にあたりながら露天風呂で足を伸ばすが・・・あれっ、これもう完璧じゃないか???

たいしてぼんやりと空き時間があったわけでもなく、さまざまな三重の観光名所、そしてうまいものをたくさん食べ、締めに温泉に浸かるという、どう考えても見事な1日がこうして終わろうとしていった。あまりにゆったりしすぎて、戻りの湯の山線に危うく乗り遅れそうになった。
 

大羽根園→近鉄四日市

湯の山温泉のひと駅手前、大羽根園駅から四日市へ帰る。なぜ大羽根園から乗ったかといえばこの駅の前にセブンイレブンがあり、飲み物を調達したかったのだが前述の通りゆったりしすぎて、大羽根園駅に着いたのが電車の3分前だったのでセブンイレブンには寄れず。

しかもここまで降りた駅すべてにあったQRコード対応改札機がこの駅になく(っていうか改札機自体がなかった)、これでは大羽根園から乗ったという証明すらできない!と焦ったが、ふと目についた乗車証明書を出す機械でとりあえず証明書だけ取り、電車に乗った。

ちなみにやってきたのは行きがけにも乗ったあの派手な車両。

近鉄四日市駅に戻り、乗車証明書を提出してQR対応改札機がなかったという事情を説明したら、あっさりと改札を通してくれたのでよかった。万が一乗り降りした駅にQR対応改札機がなかった場合は駅で申し出れば対応してくれるようだ。

花火帰りの客が多い22時半の四日市で、この日の行程は終了。

ホテルに戻り小腹が減ったところで、津駅で買っていた「はちみつ饅頭」を開ける。1個70円でバラ売りがなかったので5個購入したが、この5個があっという間になくなるほど美味かった。あまり饅頭って好んで手に取らないのだが、これは蜂蜜のほんのりした甘みが玄米茶にもあってとてもよかった。

Xにポストしたら津周辺の人たちがこぞって「これ美味いですよね!」とリプライをくれたことに数日後気が付き(すみません・・・)、いかに地元から愛されている味なのかがよくわかった。

ちなみに翌朝は四日市から早々と名古屋へ。このきっぷは名鉄も一部駅の利用限定なのだが乗り放題になるので、20年ぶりに中部国際空港・セントレアに行った。

昼前に名古屋へ戻って用を済ませ、19時発のひのとりで関西へ。とてもよい夏の週末だった。

*1:もうひとつ道路から運ぶ「陸曳(おかびき)」もあり、こっちは「おいない百景」で寺家も参加していた