SH Diary.

旅行記、ときどき野球。

ヨルシカ『ただ君に晴れ』のMV撮影地を巡る旅

ヨルシカに『ただ君に晴れ』という曲がある。

なによりサビの合間に入る2度の手拍子がとても心地よいこの曲のミュージックビデオ(MV)は、とある海岸を主な舞台として顔を隠した制服姿の女子高生がメインに描かれている。ではこの海岸はどこなのか?といえば、一部を除いて富山県の雨晴海岸で撮影されている。

そしてこのMV、海岸以外に出てくる風景なども雨晴海岸周辺で撮影されているものが多い。以前からずっと行きたい行きたいと思っていたのだが、今回ようやく「聖地巡礼」することができた。

雨晴海岸へは鉄道で行く場合、高岡駅から出ているJR氷見線に乗り、雨晴駅で降りるとすぐ裏側がもう雨晴海岸である。高岡で前泊し、翌朝通学の高校生に紛れながら氷見線で20分少々。車窓右手に富山湾が広がり、「まもなく雨晴」のアナウンスが流れた瞬間、

明らかに見た記憶しかない特徴的な形のベンチ、そして海に立つ黄色の航路標識に、とっさに「うわあ」という声をなんとか我慢する。

『ただ君に晴れ』のMVに出てくる風景は、この雨晴駅から雨晴海岸へ向かう道中にちらほらと点在している。今回はMVに出た順番ではなく、雨晴駅から雨晴海岸へ通る順番にMVで出てきた風景を紹介する。なお、著作権の観点でMVのスクショは掲載しませんのでご了承を。

 

0:37~ 駐輪場

「大人になるまで ほら 背伸びしたままで~」の部分で、女子高生が入っていく駐輪場。文字情報でここが「雨晴(駅)」と確定できる唯一のシーンだが、

雨晴駅すぐ横の駐輪場である。これを見た瞬間、またも「うわあ」と声を出しそうになってしまった。今後人生の中でこれほどまでに駐輪場に対して興奮する瞬間があるのだろうか。

ちなみに雨晴駅は国道から1本入った細い道路沿いにあり、駐輪場もここに面している。撮影はおそらく道路を挟んで向こう側にカメラを設置したのだろう。この道路は意外と交通量もあるので、訪問する際は車に要注意。
 

0:48~ 踏切を渡る

「(バス停裏で)空でも見よう~」のシーンで女子高生が渡る踏切。先程の駐輪場から歩いてすぐのこの看板で右折すると、

もうこの光景である。やっぱり「うわあ」という興奮を収めるのに必死だった。まだ氷見線を降りて10分と経っていない。
 

0:51~ 踏切の警報機

その直後、「(夏が)暮れても~」の部分で踏切のX型の標識が大写しになるが、

たぶんここ。女子高生が渡った踏切の反対側の警報機を映しているらしい。
 

0:35~ 線路と駅

同じ場所では、「大人(になるまでほら、)」の部分で映る線路と駅も眺められる。

言わずもがな、向こうに見えるのは雨晴駅

ちなみに、1:20ごろの間奏でローカル線の駅のホームが映し出されるシーンがあるが、駅の構造的にそのシーンは雨晴駅では撮影されていない(ホームが1つ少ない)。
 

0:23~ タイトルロゴと海

「ただ君に晴れ」のタイトルが表示される海のシーン。

踏切を渡って雨晴海岸へ出た瞬間に正面に広がる風景だった。おそらくヨルシカのロゴマークのあと「だけ」の2文字からはじまるラストカットもここ。
 

0:42~ 海岸沿いで靴飛ばし

シーンの流れで言えば駐輪場と踏切を渡るシーンの間で出てくる、靴を飛ばして天気を占うシーン。

踏切を渡り雨晴海岸に出たら右折し、数十m歩いて振り返るとまさしくここ。

靴を飛ばしている向こうに見える白い建物は公衆トイレ。これは右折するとすぐ右にある。その先で道がやや曲がっている場所があるので、そこを目印にするとよりリアルな写真が撮れそう。
 

1:00~ 浜辺を歩く女子高生

MVでは「君のポケットに夜が咲く」の文字が入ったこのシーン、

おそらくこのへん。シーン通りやや傾けて写真を撮ってみた。向こうに見える山の稜線は氷見の北側、能登半島の南東部分である。あと0:08~の砂浜と海の映像もこのあたりで撮影されているようだ(撮るの忘れた)。
 

2:40~ 朝日に輝く岩

「陽の落ちる坂道を上って~」の部分で映る岩はこれ。

雨晴海岸の名物「女岩」である。太陽がオレンジ色に染まっているが、雨晴海岸から見て女岩は東側にあるため、この太陽は夕日ではなく立山連峰からのぼる朝日と考えるのが自然だろう。
 

せっかくなので雨晴海岸のほかの風景もどうぞ

雨晴駅を出て海岸までのルートと逆方向へ行くと道の駅がある。ここからの風景もまたすばらしい。

遠くからなにか音がするな、と思ったら、頭上を氷見線が駆け抜けていった。

それにしても雲一つない快晴だったのは本当に運が良い。

惜しむらくは太陽の高さの関係で、わずかに雪の残った立山連峰が若干薄かったこと。東側なので午後に行けば雪が残った様子と女岩がそれはそれは美しかったのだろうけど、これはこれでよかったということにしておこう。
 

まとめ

雨晴海岸に入った瞬間はっと我に返り、Spotifyを起動させて『ただ君に晴れ』を流した。そこから1時間半、ずっとBGMは『ただ君に晴れ』をリピート。数十回流したけど何一つ飽きなかった。ただただヨルシカの世界観に浸る至福のひとときを過ごすことができた。

好きな曲のMVで使われている云々は関係なく、快晴の雨晴海岸はとても気持ちよく、許されるなら一生ここにいたいと思うような感覚にすら襲われた。1時間半ほどの滞在だったが平日の朝8時から行ったからか人もそこまでおらず、落ち着いて観光できたのも良かった。

また行こう、必ず。