SH Diary.

旅行記、ときどき野球。

2020秋・湘南はじめて物語

2020年の秋、鎌倉をめぐる1日ツアーに申し込んだ。横浜の中心部はもう何度も足を運んでいるが、意外と鎌倉や湘南あたりって行ったことがない。ツアー集合時間の都合上前泊する必要があったので、それなら前日からたっぷり巡っちゃえ!と段取りを組むと、思った以上に忙しい行程となった。

・・・と言う話を、2022年8月に書いています。
 

京都→新横浜

もちろん18きっぷシーズン外なので、なるべく安く、かつ迅速に移動すべく今回使ったのは「ぷらっとこだま」。しかもいくらかプラスするだけでグリーン車に乗れるということで、人生初の新幹線グリーン車に乗る。芸能人とかいないかな、と思っていたら、

こちらの大しくじりをやらかしたわけです。ていうかこの記事、書いたのもう1年半以上前か。。
 

新横浜→横浜→大船

各方面に多大なるご迷惑をおかけし、なんとか新横浜で新幹線を降りる。いろいろあって真っ黒けになったきっぷは無事自動改札を通ってくれた。

横浜駅でお弁当を買い、まずはJRで移動。今から約20年前の小学校卒業直後、最後の子ども料金で東京ひとり旅をしたのだが、往復の新幹線をなぜか新横浜で降りた。たぶんそれ以来の新横浜、そして横浜線。あのときは帰りになぜか横浜駅で買ったちびまる子ちゃんの新刊を読んだ記憶がある。

横浜で東海道線に乗り換え、降りたのは大船。大船駅自体は何度も降りたことがあるしなんならこの近くで泊まったこともあるが、ここにずいぶんと前から「乗りたかった乗り物」があった。今回ついに念願かなってその乗り物に乗る。

・・・しかしこのあと、その「乗りたかった乗り物」のせいでとんでもない目に遭う。
 

大船→湘南江の島

さて「乗りたかった乗り物」とはこの湘南モノレール。懸垂式、要は車両自体が上からぶら下がっているという日本でも珍しい形式のモノレールで、しかもまあまあなスピードで江ノ島まで連れて行ってくれると噂の乗り物。

先発便はもう先頭車両に子どもがいたので見送り、次の便で湘南江の島という終点まで行く。

のだが。

高所恐怖症のわたくし、大船を出て数十秒で手すりをつかむ手にじんわりと汗をかきはじめる。

その後住宅街に入るとこんな坂道を一気に駆け下りていく。この時点でかなり乗ったのを後悔する。ちなみに江ノ島方面へは大船乗り換えではなく、大船の隣・藤沢駅小田急線に乗り換えるという選択肢もあったのだが。

あげく、ぶら下がって時速60キロでなんとトンネルに突入していった。まあ落ちるということはもちろんないことは重々承知しているが、ロープウェイとかもどちらかといえば苦手なわたくし(高所恐怖症)、思った以上のスリル感にビビり倒しながら、命からがら湘南江の島に到着。

ちなみにこの写真を見返してもじんわりと手に汗をかく。もう2年近く前の話なのに。
 

湘南江の島→江ノ島

湘南江の島駅を降りると、向こうに富士山が見えている。早くも絶景、なんなんだ湘南。

そのまま江ノ島水族館の横の公園まで歩いて、ここでお昼ごはんとする。新横浜駅で買った弁当はご存知、崎陽軒シウマイ弁当。シウマイもうまいが、個人的にはシウマイ弁当のごはんが大好き。

あとで江ノ島に近い友人に聞けばここはトンビがよく飛んでいるスポットらしく、よく襲われなかったねと感心されてしまった。江ノ島に来たという高揚感がすべてをどうでもよくさせている。これはいけない兆候だ。

でもこんな絶景でシウマイ弁当開けるこの高揚感はわかってほしい。

食後は江ノ島へ上陸。

江島神社を参拝したあとは島を散策。しかしこの天気の良さ!

江ノ島には江島神社だけではなく、児玉源太郎をまつった児玉神社というものがあることをはじめて知った。

さきほどのシウマイ弁当のあとのデザートではないが、ソフトクリームをいただく。で、買ったのは、何を血迷ったか「しらすソフト」。

味は、うーん、ソフトクリームとしらすを別々で食べたかった。ただネタ的には満点。

竜宮城チックな小田急片瀬江ノ島駅で友人と合流。このあとは、いよいよ初江ノ電
 

江ノ島→鎌倉高校前

江ノ島駅で改札を抜けるとちょうど電車がやってきたのでさっそく乗り込む。

そして、超ベタではあるがまずは鎌倉高校前駅で降りてみた。

これが世間一般で湘南、鎌倉、江ノ島がたいへん気に入られる所以なのだとしみじみ感じた。ちなみにここはスラムダンクの聖地でもあるらしいのだが、スラムダンクを1ページも読んだことがない人間でも十分に良さを感じられた。

というか、何度も書くが、本当に天気が良くて運がいい。

2020年11月といえば緊急事態宣言もなく、年明け以降の感染者急増の直前ということもあってそこそこ観光客がいた。しかしそれでもこれは少ない方なんだろうなあ、と思いながら、行き交う車や江ノ電の写真をバシャバシャ撮る。

とはいえまだ行きたいところがあるのでここでゆっくりするわけにもいかない。最後に友人に何枚か良さげな写真を撮ってもらい、泣く泣く鎌倉高校前から撤収。このときの写真にえらく映りのいいものがあったので、Slackのアイコン画像にするなどした。

鎌倉高校前駅に貼ってあったポスターそのまんまの構図で江ノ電を撮って、サヨナラ鎌倉高校前。
 

鎌倉高校前→長谷

途中通った極楽寺駅、よく考えればここはうちの母がよく観ていた『最後から二番目の恋』というドラマのロケ地だったことに気がつく。が、残念ながら降りる時間はなく、その次の長谷駅で降りる。

この駅が最寄りの名所といえばこちら。

正式名称は高徳院。「鎌倉大仏」である。

大仏自体は奈良の東大寺がまあまあ近いので何度も拝んだことがあるが(なんならこの前月も拝んだ)、大仏殿の中にある東大寺の大仏とは違いこの鎌倉大仏は屋外にあるので東大寺とはまったく違った迫力がある。借景と言うべきか、バックの山がまたすばらしい。

そして鎌倉大仏は意外と混んでいて、湘南や鎌倉の人気ぶりをあらためて実感した。

海のほうへ向かえばそれはそれは絶景の夕焼けを拝めたのかもしれないが、少しやることがありそのまま鎌倉駅まで歩いた。
 

鎌倉→横浜→関内

鎌倉駅そばの小町通りで用事を済ませ、横須賀線で横浜へ。途中大船駅で同行者とお別れする。この日の夕飯は横浜中華街の予定だったので、横浜駅で乗り換えて関内駅に向かう。

この年の末、ベイスターズがラミちゃんから三浦大輔新監督に変わったということで、駅構内は番長一色。っていうかこのプロモーション、めっちゃくちゃかっこよすぎる。ベイスターズはこういうデザインセンスが素晴らしいと思う。

少し早く到着したので中華街の前に横浜スタジアムの外周を一周。

中華街でたらふく中華料理をいただいたが、びっくりすることに料理の写真を1枚も撮っていなかった。食後はとっくに閉まっていた関帝廟を見物してこの日は終了。ホテルに向かうのだが。
 

関内→鶴見

実は最初は関内のホテルを予約していた。つまり中華街で解散したあとそのまま電車にも乗らずにホテルに向かえたはずだったのだが、予約後に同じ値段で朝食付きのホテルを発見してしまった。しかしそこは関内ではなく横浜市の端っこ・鶴見。隣の駅は川崎である。

それでもまあ関内から鶴見までは京浜東北線で1本だしいいや、と関内をキャンセルし、朝食がついている鶴見のホテルを改めて予約した。ちなみにGoToトラベルのおかげで、払った宿泊代が実質1000円ちょいで済むという、今思えばちょっと考えられない安さで予約できた。

横浜・鎌倉を回るのに川崎に近い鶴見に泊まるという選択はまあまあヘンテコな行程であることはわかっている。しかし朝食付きに惹かれてわざわざ鶴見までやってきた。駅前でおっさんが「ぺちゃくちゃうるせえんだよ」と怒鳴っていようが、朝食を目当てにここ鶴見に泊まるのだ。

・・・が。

チェックインしたら、フロントからコロナ禍で朝食サービスを休止しているという衝撃の事実を告げられる。

じゃあ関内で良かったじゃないか!!!!!!!!!!!!

っていうかそれ教えてくれよagoda!!!!!!!!!!!!

・・・まあ、2000円でGoToクーポン1000円ついてきたので、仕方ないか。
 

京急鶴見→横浜→北鎌倉

とは言っても失意の翌朝、朝食にありつくこともなくホテルを出る。昨夜は京浜東北線に乗ったが、今朝はせっかくなら違うルートで横浜駅まで出ようと京急線に乗る。

・・・はずが、京急鶴見駅にたどり着いたその瞬間、ホテルの部屋にいきなり前日購入した土産を置き忘れたことに気が付き、早朝7時から知らない街を全力疾走するハメになる。なんとか予定の1本遅れで間に合わせ、血の味がしながら京急で横浜へ向かう。

京急ってくるりの曲にもあるように赤い電車のイメージだったのだが、来たのは黄色い電車。

横浜駅でツアー参加者と合流して朝ごはんをいただき、北鎌倉からいよいよツアーがスタート。

円覚寺にはじまり、建長寺鶴岡八幡宮と鎌倉の寺院を夕方までたっぷり堪能。建長寺といえば根菜を使った汁物「けんちん汁」の名の由来とも言われているが、そのけんちん汁を建長寺横の「点心庵」でいただけたのが嬉しかった。

昨日も散策した小町通りでは、ものすごく並んでいた「クルミっ子」という土産を購入。実は前の日友人から「クルミっ子は美味い」と聞いていたのだが、実際本当に美味かった。別の日(っていうかこのとき)に東京駅でクルミっ子を見かけたときは鎌倉に行っていないのにわざわざ買ってしまった。
 

鎌倉→横浜→京都

横浜駅に戻り、ツアー参加者とちょっとだけ食事へ。途中酒も飲んでいないのになんか変にクラクラするな、と思ったら震度3の地震だった。

ひとりになり、今日こそは横浜家系ラーメンの元祖・吉村家だなと思ったら、なんとこんな日でも吉村家は50人待ち。しょうがないのでその辺にあった店で家系ラーメンをすする。

その後は夜のみなとみらいを散策し、うっかり遠くまで来てしまったのでみなとみらい線横浜駅に戻って、帰りは深夜バスで京都駅へ。久しぶりに深夜バスに乗ったら頻繁に目が覚めた上に、この日からしばらく腰が痛かった。そこそこいい座席のバスを予約したはずなのだが。

で、早朝家に帰りベッドに倒れ込んで気がついたら夕方だったので、ぼーっとした頭でGoToクーポンで前夜横浜駅崎陽軒で買ったチャーハン弁当をもそもそと食べ、写真の整理をしたのだった。